セントアンナの奇跡

何故か無性に気になって、観に行きました@西宮OS

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戦争の悲劇と共に、人種差別への問題提起もある作品だった。多分、人種差別はスパイク・リー監督のテーマだからそうなんだろう。いや、スパイク・リー監督作はこれが初めてなので、今までの作品群と比べて本作がどうなのかは分からないけど。でも巧くて、とても見応えある映画だった。

ファシスト党員(の残りっぽい爺さん)と以外のイタリア人との陰の反目もあれば、冷酷なドイツ軍人もいる一方で温情なドイツ軍人も存在し、責任と悔恨に揺れるパルチザンと裏切るパルチザンもいる。そんな中に、米軍での黒人の被差別的立場もある。登場人物全員、当たり前だけど、同じ国籍・同じ肌の色であっても、一人一人の持つ考えやら思いやら信条は異なる。その部分を巧みに描き、故にドラマがあり悲劇があり奇跡がある様を表現しており、いやはや何とも見応えありました。

虐殺のシーンも少々キツかったけど、4人がパーラーで侮辱される場面も見ていて厳しかったなあ…。
色は違うし背景も違うけど、有色人種という意味では正直キツかった。
あと劇中、時代背景を示す言葉ではあると分かっていながらも、ニグロ、ニガー、ジャップには抵抗感が。その後の、イタリアのショットに変わっての4人の眼差しは、私たちに何かを問いかけてるような気も。オバマ大統領就任となった今、何かが変わっただろうし変わることを願うのだけど。
しかし最後の海のシーンは、何となく読めはするものの、ホッとするしよかったという気持ちに。チョコレートの巨人と少年の場面も温かでした。

観る前に、1940年頃のイタリアを知っておいた方がいいかも。半端な知識しかなかったので、ストーリー背景を追うのに、ちと手間取りました。反省。
でもま、上映時間2時間半強、内容は厳しいながらも優しさもあり、考えさせる一作。観て損は全くなかったな。
これを機に“ドゥ・ザ・ライトシング”を観てみようかな。近所のTSUTAYA、置いてるかしら。